千葉県立現代産業科学館で行われた
『アマチュア無線機 ― 送信機と受信機 ―』
を見てきました。
『アマチュア無線機 ― 送信機と受信機 ―』は、
千葉県立現代産業科学館 サイエンスドームギャラリーで行われています。 平成28年5月24日~7月3日まで開催されました。
管理人は、最終日の7月3日(日)の午後に訪ねてみました。
現代産業科学館の前館長 小野氏は、アマチュア無線の愛好者です。 今回の展示品は、小野氏のコレクションだそうです。(全てがそうなのか分かりませんが・・・)
現代産業科学館は、これまでも無線や通信関連のユニークな展示が行われてきました。
今回の展示も楽しみです。
当日の現代産業科学館の様子
「全日本学生児童発明くふう展」1
「全日本学生児童発明くふう展」2
現代産業科学館のエントランスの様子
日曜なので、親子連れで訪れている方が多かったです。
『工夫工作に使える!?電気ブランコをつくろう』というイベントが行われていて、参加希望者が列を作っていました。
また、『全日本学生児童発明くふう展』の作品が展示展示されていました。(2016/07/31まで開催)
サイエンスドームギャラリー入口付近の掲示物
サイエンスドームへつながる通路が、「サイエンスドームギャラリー」と言うミニ展示スペースになっています。
『アマチュア無線機 ― 送信機と受信機 ―』の展示のみの見学であれば入場は無料でした。
日曜日、しかも最終日ということでしたが、「アマチュア無線機」というマニアックな展示会とあって見学者は少ないです。
7月3日は、6m and Down コンテスト二日目で、アマチュア無線家にとっては、それどころじゃない日だったのかもしれません。 🙂
サイエンスギャラリー入口
「あいさつ」と「アマチュア無線について」
アマチュア無線で使用可能な運用周波数について
1958年頃のTRIOの送信機と受信機
展示スペースに掲示され写真に写っているのが、小野氏です。
息子が市川工業高校に在籍していた4年前は小野氏が校長でした。
市工PTA非公式サイトがきっかけで、小野氏と管理人は年に数回話をする間柄です。
昨年末「今回の展示会」が開催されることを教えていただきました。 個人的に、どういう展示内容になるか、とても気になっていました。
LAFAYETTE KT-200(受信機)《TRIO 9R4J の OEM》
TRIO TX88A(送信機)
LAFAYETTE KT-200は、2014年に同館で開催された「真空管展」にも展示されていました。 1958年頃のアマチュア無線家が、KT-200とTX88Aのような送信機・受信機を並べて交信していたというのを知り、とても感慨深いです。 私自身、当時の事は全く分かりませんが、「古くからの無線家さん」(OM)から名機としてよく聞く製品名です。
TRIOの無線機について
TRIO TX310(送信機) と JR310(受信機)
TRIO TX310(送信機) と JR310(受信機)
TRIO TX310(送信機) と JR310(受信機)の定格
TRIO 599ライン
TRIO TX599(送信機)とJR599(受信機)
599ラインは、1969(昭和44年)の製品です。 40数年もたった無線機と思えない輝きでした。
COLLINSの無線機について
2014年に同館で開催された「真空管展」では、「KWM-1セット」と「KWM-2Aセット」という送受信一体のトランシーバが展示されていました。 今回は、コリンズのS-line(ウィングマーク)が展示されています。
COLLINS 75S3B(受信機)
COLLINS 32S3(送信機)
DRAKEの無線機について
30数年前、当時所属していたクラブ局にあったドレイクの無線機で受信音を聴いたことがあります。 硬い音でしたがとても聴きやすい音質だったことを記憶しています。
展示品に付属していたマイクはSHURE製です。 もともとSHURE製のマイクは、SM58などボーカルマイクが有名です。
DRAKE 4Cライン
DRAKE T4XC(送信機)とR4C(受信機)
感想:
手のひらに入るようなデジタルハンディ機を使っている身なので、あまりコメントできる立場ではございませんが・・・
私が開局した30数年前の当時、まだ真空管で動くトランシーバはありましたが、送信機・受信機のセパレートタイプのものは、めったにお目にかかったことはありませんでした。 今回はとても貴重な展示会でした。 当時の無線家の運用スタイルを垣間見れたような気がします。
セパレートタイプの無線機が全盛だったころ「舶来品」・「真空管」・「滅多に行くことのできない海外との交信」とアマチュア無線にはロマンがあったと思います。
一方で・・・
1ドル360円の時代に比べると、海外に行きやすくなり、「海外へのあこがれ」を無線運用に向ける人は少なくなったと思います。
当時に比べると「アマチュア無線」にロマンを感じる要素は少なくなりました。
現在は、「娯楽」や「コミュニケーション」の手段が多く、残念ながら「アマチュア無線」にのめり込めるような状況ではないと思います。
アマチュア無線機の展示会が行われた意義
その一方、アマチュア無線にカムバックする方が増えていると聞きます。 アマチュア無線を懐かしむ世代には好評だったと思います。(特に団塊世代) 無線には、SNS等にない技術を通した「リアルな交流」があります。
そこら辺がカムバックハムが増えている要因ではないかと、個人的に感じます。
また、全く無線に興味の無い世代も、このような「趣味の世界」があることを気付かせるいいきっかけになったと思います。
昨年度まで現代産業科学館館長だった小野氏は、高校の校長職に異動になりました。 現代産業科学館で、通信や無線を扱う展示は、減ってしまうかもしれませんが・・・日本唯一の産業に重点をおいた科学館ならではの展示を今後も期待します。 🙂
参照ブログ記事
無線機の詳細は、下記の記事をご覧になった方がよく分かると思います。
番外編・今年のプラネタリウム情報